2016年10月4日
東京駅周辺の大手町・丸の内・有楽町地区(以下、大丸有地区)は、面積約120haに、地下鉄7路線13駅があり(半径300mの駅勢圏で全域カバー)、八重洲から東銀座に至る総延長約18kmの地下歩行空間のネットワークが整備されています。この「地下歩行空間ネットワーク」は「地上の歩行空間」とともに、高度に集積した業務機能・交流機能を有する大丸有地区の「インフラ」として、就業者(24万人)や来街者など人々の日々の活動を支えています。
このネットワークの形成の始まりは、昭和12年(1937年)12月27日の東京駅南口と(旧)丸ビルとを結ぶ連絡地下道の開通に遡ります。この建設は、東京駅前の交通の輻輳から、丸ビルなど丸の内で働く人々や来街者など歩行者の安全を図るためでした。当時の東京駅前広場は首都の玄関として乗降客で混雑し、かつ関東大震災後は、自動車や路面電車・バス等の交通が輻輳し、歩行者にとっては非常に危険な状態でした。
その後、地下鉄の建設に伴い道路下にラチ外コンコースが設けられ、このコンコースとビルとが接続され、加えて、ビルとビルとの接続によりネットワークが図られてきました。さらに、大丸有地区まちづくり懇談会の「まちづくりガイドライン」により、再開発に併せて道路下やビルの地階にネットワークが拡張されています。
また、この地区では、我国初の都市計画駐車場「丸ノ内駐車場」を改修し地下一階を歩行空間に転用、地下二階を周辺ビルの駐車場との接続し、地下駐車場ネットワークを形成、出入口調整することにより「行幸通りの景観形成」と「地上の自動車交通の流の調整」を図るなど、地下空間を利用した新たな試みがなされています。
さらには、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを控え、海外からの来訪者や障害を持つ方々、高齢者への対応やサインや位置情報の提供方法など検討が進められています。
今回の見学会では、大丸有地区の地下歩行空間のネットワーク形成や駐車場など地下空間利用の経緯を確認しながら、今後の都市における「インフラ」としての地下空間の活用のあり方について考えたいと思います。
行事コード | 54604 |
略称 | 地下空間見学会 |
日 時 | 2016年11月22日(火)13:00~17:00(受付開始12:30) | 主 催 | 土木学会 地下空間研究委員会(担当:計画小委員会) |
場 所 | ECOZZERIA(エコッツェリア) 3×3ラボ サロン(東京都千代田区大手町1-1-2 大手門タワー・JXビル1階) |
定 員 | 40名(事前申込制) |
参加費 | 無料 |
講習会内容 |
●プログラムおよび講師(予定): 13:00~14:00 大丸有地区の地下歩行空間ネットワーク形成について 14:00~15:15 地下空間見学 15:15~15:45 休憩と質疑(補足説明) 15:45~17:00 地下空間見学 |
申込方法 | 土木学会ホームページ「本部主催行事の参加申込」にてお申込み下さい. ※申込みに関してのお願い 申込締切日前に定員に達している場合がございますので予めご了承ください. |
申込締切日 | 2016年11月11日(金)【必着】 |
※本見学会は土木学会継続教育CPD(4.0単位)ポイントプログラムです.(認定番号:JSCE16-1038)
■お問合せ先
公益社団法人土木学会研究事業課 小川祐司
TEL 03-3355-3559/FAX 03-5379-2769/E-mail:ogawa@jsce.or.jp
以上
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東京駅周辺地下空間見学会会告 | 209.87 KB |